上海日本食講座

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9 月21 日~23 日 上海市中華職業学校

人口約2400 万人を抱える上海の外食市場は成熟期を迎えたと言われるが、現在も市場は3~4%拡大しており、中でも日本料理の人気は高く店舗数はすでに2,000 を突破している。上海地区のフードサービス事業者および関連企業で構成される上海市割烹協会の担当官によると、日本食に対するニーズは上海、広州等の中国沿岸部から内陸部へと拡がりを見せており、今後の日本食の普及を図るためには、日本食の担い手となる人材の確保と育成が最優先課題という。

JRO は、2008 年から上海市での日本食の普及・ 啓発活動の一環として、上海市割烹協会および上海市中華職業学校と定期的に日本食に関するセミナーを開催するなど、緊密な交流をはかっている。今回も同校の学生、上海市内のレストランに従事する卒業生等、約120 名の参加を得て3日間にわたる日本食講座を開催した。初日と2日目は服部学園の西澤辰男日本料理教授による調理実演を交えた講習が行われた。

西澤氏は調理実演を通じて現地料理人が比較的間違いやすい鰹節と昆布の出汁の取り方、天ぷらの食材別の油温と揚げる際の留意点、すき焼きの具の炊き方等を分かりやすく説明し、参加者から好評を博した。調理実演後の参加者との意見交換では、調理器具の管理の仕方や調理作業に関する具体的な質問が多く寄せられ、日本料理の基礎的な調理技術を習得したい料理人が多いことも分かった。3日目は約60 名がグループに分かれて味噌汁と寿司の調理を競い、各グループの作品が評価された。

中華職業学校
全校生徒2500人が在籍する中国最大の職業学校、料理学科の他、航空バイロット・新幹線運転手要請の学科もある。

開会挨拶 中華職業学校 校長 黄 玉璟 先生

今回の講師 服部学園 日本料理教授の西澤辰男先生と初日参加されたシェフの皆さん

料理コンテストに参加した生徒の作品

西澤先生の料理

3日目の参加されたシェフの皆さん 当日は在上海日本国領事館 副領事 山本秀樹氏(中央)にも審査委員を兼ねて参加頂いた