天ぷらとは魚介類、野菜、山菜などに小麦粉ベースの衣をつけて油で揚げた料理です。天ぷらのネタとして海老、イカ、キス、茄子、かぼちゃ等などが一般的です。旬の素材そのものの繊細な味を楽しむために天つゆもしくは付け塩で食べることが多いです。
天ぷらには数種類の魚介類や野菜をミックスして作られたかきあげもあります。これは天ぷらのコースの最後に出されるしめの天ぷらであり、天茶(天ぷらに出汁をかけた食べ物)にしたり、ご飯の上に載せてタレをかけた天丼やぶつ切りにして天バラ(海老のかき揚げを細かく刻み、ゴマを混ぜたご飯に三つ葉をのせた丼)にするなどの楽しみ方もあります。
16世紀にキリスト教の宣教師が伝えたフリッターがその原型と言われ、17世紀初めに江戸時代に庶民の間で「手早く、簡易な」食べ物(当時のファーストフード的な食べ物)として立ち食い屋台で食べられていたのが天ぷらの始まりです。現在では職人が目の前で揚げて客へ提供する高級なものから家庭で手軽に食されるものまで幅広く食されています。
天ぷらは薄力粉、鶏卵、冷水を軽く混ぜ合わせて衣を作り、食材をくぐらせ、160~180℃の植物油(大豆油、ゴマ油などが一般的)で揚げるシンプルな調理法だがサクッとした食感に揚げるにはコツを要します。
天ぷらは多様なアレンジが可能です。衣に抹茶や青のりを混ぜて揚げたり、付け塩に抹茶や、カレー粉、柚子皮、山椒等を混ぜ風味を添える事もあります。また、天丼や天ぷらソバに代表されるようにご飯や麺の上にのせて食することもでき、カジュアルは手軽な食べ物として愛されています。さらに、天ぷらはその調理方法も高温で揚げるため栄養分が破壊されることも少ないです。